同じ地区会の参加者
初山社長
グループ討論

 

10/23、呉市で広島中小企業家同友会の経営研究集会があり、行ってきました。 基調講演は「つぶれない会社とは」と題して岩手県は盛岡の「あさ開(あさびらき)」という 酒造会社の村井社長のお話。 会社は明治から続く老舗。二代目として売り上げを伸ばしていたのが、バブル崩壊、規制緩和 伝統酒の低迷(世界的傾向。現在の日本酒の国内需要はピーク時の1/3、昭和20年代前半くらい だそうです)etc・・などで売り上げ激減。

 

一時は自殺を考え、かの恐山へ行くも、亡くなったはずの祖父から 「会社をつぶしてもいいから生きろ!」との声を聞き、自殺を思いとどまります。その時から気持ちが楽に。 経営品質の勉強会で、「あさ開は地域にほんとに必要なんですかね」と言われ、会社の存在意義を社員みんなで 考えられました。そこから酒屋さんに卸すというBtoBから、エンドユーザーに買っていただくBtocに転進。

 

ユーザーの空瓶無料回収から、ユーザー情報を獲得。お客さん3万名を目指されてます。 また、いろんなお客さんのコミュニテイー(日本酒を楽しむクラブなど)を主催。(たくさんあります)地元でもメデイアに 取り上げられるなどして、地道に売り上げ確保。現在、社員役50名、売り上げ14億。 死を考えた人は強いと思いましたし、やはり今、経営者が心から元気でいることが大切だと思いました。 これを聞いた同友会会員さんのコメントの一部を載せます。

 

「私なりに強く思ったのは、お客様第一主義を掲げている会社は多くおられます、それこそ猫も杓子も。 しかしそれがあなたの未来と家族、大切な社員さんを苦しめ続け無理をしいる事であれば長続きしませんと。 人が幸福感を感じるのは、経営者自身の犠牲者精神ではなく「生き生きとした」心からの笑顔から発せられ るものと改めて今回思いを強くしました。」 とても深い見方です。

 

次の分科会では「ユニリース広島」の初山社長のお話。

もともと東京でレストランを共同経営されていた初山さん。レストランを辞め、奥さんの 実家である尾道のクリーニング店を手伝いますが、売り上げは落ちるばかり。ついにピーク時の 半分に。そこから苦しみながらも勉強。ランチェスター戦略と出会い、商品、地域を絞って実践。 見事、売り上げ、利益が回復、復活されました。発表の後のグループ討論では、広島県福山市の 私と同年齢の社長さんの後継問題に話が集中、盛り上がりました。 発表の初山さんも社長になれれるときは苦労されたとのこと。私も子供が2人いますから 人ごとではない感じでした。最後の懇親会ではその福山市の社長とずいぶんお話しました。

 

今回の研究集会は私にとって深いものとなった気がします。私みたいな人間でも 何度も、何年も勉強したり、実践したりしていると、例え同じ話でも聞き方が変わってきます。 3日坊主でも繰り返すといいんだと妙に納得した1日でした。